子どもが危険なものばかり触る理由
子どもが危険なものばかり触る。
文房具とか。なんか薬とか。いやね、そもそもそういうのを手の届く所に置いてちゃいけないんですけど。一応気をつけて高い所に上げたり、棚にしまったりしているのですが、最近はかなり子どものスキルも上がっていて、少しの段差なら登るし棚も開けて中身を漁る。油断ならない。そして僕も、使ったハサミをついついテーブルに放置する。油断ならない。
ともあれ、危ないのばっかり触るわけですよ。ちょっと目を離すと、ハサミを持ってニコニコしている。そのつどギャー! って取り上げて、取り上げられた子どももギャー! って泣いてしまうんですけど、しかしまあ、なんでかなー、と。だって、触っていいやつは他にわんさかあるんですよ。毎月届くこどもちゃれんじやら、最近買い与えたやわらかブロックやら、いーっぱいある。それで遊べばいいじゃないですか。だのに。だのになぜ危ないものばかり触るか。
それでなぜかって理由をちょっと考えてみたんですけど、それは、「レベル上がりやすいから」ではないでしょうか。
整理するとこうです。
すぐ取り上げるので、「慣れた危険物」というのは考慮しません。
まず、触ったことのないもの、新しいものを触ることで、ぐんぐん経験値が貯まってレベルが上がりはじめます。それがおもちゃの場合、我々も「お、気に入っとるねえ」みたいな感じでどんどんやらせるわけです。ただそのうち慣れて、なかなかレベルが上がらなくなってくる。
こんな感じ。初めは良いけど、あとは頭打ちです。それを繰り返していくと、今あるおもちゃはぜーんぶ「慣れたおもちゃ」なってしまうわけですね。身近にあるのは触っても特段レベルが上がらないものばかり。つまらない。じゃあどうするか。
そこに来ての、危険物ですよ。めったに触れないわ経験値貯まるわ、いいことずくめです。しかもすぐ(取り上げられて)いなくなる。ほぼ、はぐれメタルじゃないか。そりゃ触るわ。興奮するわ。気を逸らすために他のおもちゃを見せたりもするんですが、きっと、はぐれメタルがあらわれた! スライムもあらわれた! みたいな感じなんだろうなあ。
つまるところ、やつらの判断基準は「レベル上げたい」「高経験値のやつ触りたい」なんですよね。「危険なものを触りたい」じゃなくて。一方親は「危険なものか、そうでないか」の基準で見ているから、そこでお互いの思惑がぶつかる。ものさしが、違うんだ。その違いを意識すると、やつらの行動も少し腑に落ちる気がしたのでした。
や、だからって触らせないけども。ダメなものはダメ。
レベル上がらないやつら
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